阿字野壮介が学校の教室で主人公・一ノ瀬海に弾いて聴かせるのがこのショパンの「小犬のワルツ」です。ショパン晩年の作で、彼のあまたある作品の中でも群を抜いて有名な曲。ショパンの恋人であったジョルジュ・サンドが、飼っていた犬が自分のしっぽを追いかけてぐるぐると回る癖をもっていて、そのかわいらしいさまを描写した音楽を作ってほしいという依頼のもと、この曲は作られたといいます。誰しもが耳にしたことのある有名なメロディ、そしてなによりもショパンらしい気品と華やかさを有した曲ゆえ、ピアノの発表会で取り上げられることがとても多いことでも知られています。