キミのうた/D.W.ニコルズ

アルバム

キミのうた

D.W.ニコルズ

2019/6/5リリース

6曲収録

1,527

再生時間:23分45秒 / コーデック:AAC(320Kbps)

ファイルサイズ:57.86 MB

■「10年後も色褪せない音楽」をモットーに、時代に流されることなく普遍的な音楽を奏で続けているD.W.ニコルズ。

昨年春にリリースしたフルアルバム『HELLO YELLOW』が各方面から大絶賛され、9月にはバンド史上最大となる野外ワンマンを上野水上音楽堂にて大成功させた。今年1月には毎年恒例となっている東京グローブ座でのホールコンサート「ニューイヤーコンサート」もついにソールドアウトさせ、地道に着実にファンを増やしている。
2月には期間限定フリーダウンロード配信シングル「はじまりのうた」をリリース。
3月には小さな会場でのアコースティックツアーを行い、しっかり地に足をつけた活動を印象づけた。

D.W.ニコルズは今年、2枚のミニアルバムのリリースを発表しているが、この『キミのうた』はその1枚目。「恋」にまつわる曲ばかりが収められている。
ニコルズの楽曲は総じて「人生賛歌」と言えるが、その人生においてとても大きな意味を持つ「恋」。
『キミのうた』は、そこに焦点を当てて綴られた、ニコルズ流のラブソング集である。

全6曲、曲によって様々な主人公が登場する。
自分に自信の持てない女、恋人ができたばかりで浮かれている男、秘密の恋に苦しむ男、一歩踏み出せなかったことを悔やむ男...。心情をメインにわたなべの視点で描かれているが、決して飾ることなく等身大の言葉で綴られているそれらの恋には、寧ろ細かなところまでその情景を思い浮かべることができる。
また随所に散りばめられたわたなべらしい言葉遊びやユーモアによって、それぞれの主人公はとても人間味に溢れていて身近な存在に感じられる。それは自分かもしれないし、隣にいる誰かかもしれない。

結果、このミニアルバムはラブソング集と言っても、今まで通りの、とてもニコルズらしい作品だ。

歌詞の内容こそ「ザ・ラブソング」と言えるものたちばかりだが、曲調について言えば、スローなバラードでのラブソングは1曲入魂といったところで、他はアッパーな曲やミドルテンポの跳ねたリズムの曲たちが並ぶ。そんな元気な曲に乗せられた恋の物語は、ときにはより一層切なさを増して響く。
サウンド面ではニコルズが近年掲げ続けてきたネオ・カントリー・ポップ路線をさらに一歩進めたような完成度で、恋を歌うポップソングたちをハイセンセンスなカントリーフレーバーで彩っている。どの曲も日本語の歌詞が聴こえてくるまでは、まるで日本のバンドとは思えないほどだ。

「恋」というありふれたテーマを飾らず身近に歌い、地に足をつけたシンプルなサウンドで奏でるD.W.ニコルズ。
6月という新生活が始まって一段落の時期は恋が動きだす季節でもある。
ときに辛く苦しい恋さえも、人生を豊かにしてくれる。
この『キミのうた』はそう思わせてくれるような作品だ。

収録曲

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