或る日のhalo/coconoe

アルバム

或る日のhalo

coconoe

2019/12/6リリース

9曲収録

2,241

再生時間:49分08秒 / コーデック:AAC(320Kbps)

ファイルサイズ:119.02 MB

■ポップス・エレクトロニカ・ポストクラシカル、それぞれが別ジャンルのソロアーティストとしてデビューし活躍してきた3人が織りなす『coconoe』。 他に類を見ない瑞々しいサウンドで、アンビエント・ポップアートともいうべき新ジャンルを確立した1stアルバム『或る日のhalo』。

京都と神戸のプライベートスタジオを音が行き来し、色を塗り重ねるように作品を仕上げていくのが彼らのスタイル。 本アルバムでは、多彩な演奏方を用いた生楽器の音色と、彼らの日常の中から掬い取られた「音のカケラたち」がアルバム全編にちりばめられている。
愛猫の鳴く声も、鉛筆が紙を滑る音も、グラスの中の氷も、彼らにかかれば立派な楽器となる。世界でもまだ珍しいレア楽器・アレイムビラの水琴窟のような(透き通る水のような)響き、優雅で伸びやかなチェロに、ウッドベースは2&3フィンガー、ハーモニクス、フラジオレット、弦を弓や手で叩き、ピアノは弦の部分を直接爪弾くなど、あらゆる自由な手法で音色を追求している。アレイムビラ奏者兼打楽器奏者である北 航平と、ピアニスト兼ベーシストのミムラシンゴのプレイヤーとしての持ち味が存分に味わえる、インプロビゼーション的要素を含んだ繊細な演奏も聴きどころの一つ。「音のカケラ」を使った細かなカットアップや独特なリズムパターンにも注目してほしい。 また、ブルガリアン・ボイスや、印象的なハーモニー、旋律を歌う高山奈帆子の柔らかくも芯のある歌声、そして日本語詩の美しさがアンビエントサウンドにこれほどマッチしたアルバムは他にないだろう。 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」や、世界中の愛猫家に贈る「猫のレガート」雪原の星空と少女の旅立ちを見守る「遠く、遠く、遠く」など、驚くほど音とシンクロした様々なテーマがタイトルとなり歌われているが、そのほとんどがサウンドから彼女によって発想され、その物語を聞いたメンバーがまたさらに音を塗り重ね、作品は厚みを増していった。
アルバムを通じて、一見シックなサウンドには遊び心と生命力が溢れ、聴く者をワクワクさせてくれる。それと同時に、静かな暮らしの中にある、とてもパーソナルで大切なものに潜っていくような感覚も覚える。生き物の如く転がるリズムと漂うイノセントな歌声、心なぞる旋律と不思議なハーモニー、全てが抽象画のように調和していく。こうして描かれたサウンドと日本語の詞の世界は、優しく、切なく、どこか素朴で、地上に立つ人間の営みと広大な宇宙に存在する「何か」を結んでいるかのよう。日々の暮らしの尊さが作品に込められている。そしてこのアルバムは、自然を感じることや日々を丁寧に生きることが癒しになるように、セラピストも認める「心と体を回復させる音楽」となって、確かにそこに存在する。

坂本龍一、青葉市子、ビョーク、オーラヴル・アルナルズ、ニルス・フラーム、メレディス・モンクなどのリスナーにも響くであろう新ジャンル。

収録曲

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