Another World 〜虹の待つ明日へ〜/穴澤 雄介

アルバム

Another World 〜虹の待つ明日へ〜

穴澤 雄介

2019/4/10リリース

11曲収録

2,514

再生時間:56分42秒 / コーデック:AAC(320Kbps)

ファイルサイズ:134.43 MB

■ロック魂あふれる全盲のバイオリニスト穴澤雄介を中心に、唯一無二の軽快なサウンドを繰り出すジャズ系インストバンドが、世代を超えて飽きずに楽しめるアルバムを作りました。ジブリやクラシック、日本古謡など、誰もが知ってるメロディーを、誰も知らないアレンジでお届けする6曲と、森鴎外の小説を題材に選ぶなど、情景が目に浮かぶオリジナル5曲とを、交互に楽しめる1枚が誕生!
メンバー全員が多種多様な音楽シーンで活躍、ジャンルを網羅した演奏技術を持ち、作編曲の音楽的な幅も広いため、カテゴリー分けの困難なバンド。また、穴澤雄介はヴァイオリンとヴィオラを持ち替え、時には口笛やパーカッションも使用するスタイル。野田正純もハモンド・オルガンとピアノを弾きこなし、望月雄史もガット・ギターとエレクトリック・ベースとを持ち替える。4人中3人が楽曲によって楽器をチョイスできるため、サウンドのバリエーションも豊富。
今回収録の主なアレンジ曲としては、ポーランド大使館の主催イベント出演に際し穴澤が編曲した、ショパン作品2曲。いずれもアドリブ満載。5拍子による「英雄」、スローから始まり6拍子からタンゴへと移りゆく「革命」。まさかの展開が楽しめます。そして、シンガポールで行なわれた「アジア太平洋障害者芸術祭」で披露した「さくらさくら」では、まさに穴澤にしか成し得ないヴァイオリン独奏が炸裂。オリジナル奏法も多用、いわゆるルーパーで音を重ね、口笛とピチカートのユニゾンでテーマ、ペダルで鳴らすタンバリンも使用するパフォーマンスは、現地でも大好評でした。また野田が編曲した「ジブリメドレー」は、ジャズ・テイストが光る、ライブでも人気のレパートリーです。
今回収録のオリジナル曲は、「テーマ曲」という依頼で書き下ろした3曲と、森鴎外の小説を題材に作曲した2曲。アルバム表題曲の「虹の待つ明日へ」は、日本点字図書館が発行する録音雑誌「にってんデイジーマガジン」のテーマ曲。8ビートで親しみやすさが在りつつも、輝かしく感動的なメロディー。そして、穴澤自身も楽譜制作に使用している視覚障害者のための音楽ソフト、「ビースコア」のテーマ曲「五線と六点のコンチェルト」は、5拍子と6拍子が何度も入れ替わり、雄大に盛り上がります。富山の福祉施設「DS地球の子」のテーマ曲、「We Are All Treasures of the World」は、リハビリ体操にも使える楽しいラテン調。また森鴎外の短編、「舞姫」と「高瀬舟」を表現した2曲は、このアルバムの中では貴重なスロー。心に染み入る旋律をお楽しみいただけます。
バンドマスターの穴澤雄介が奏でるヴァイオリンは、超個性的。クラシックで耳にする音色とは明らかに違います。かと言って、ジャズ系ヴァイオリニストに在りがちな、ステファン・グラッペリを追い求めるスタイルとも異なるのです。現代音楽奏法やフィドル奏法に加えオリジナル奏法も多く、ヴァイオリニストが敬遠しがちなダブルノート奏法、コード奏法をも好んで使用するプレイ内容は、むしろ管楽器やエレクトリック・ギターを思い浮かべる方も多いことでしょう。
新感覚のヴァイオリンと変幻自在なバンド・アンサンブルを味わえる1枚です!

収録曲