mysound SPECIAL INTERVIEW!! ONIGAWARA

mysound SPECIAL INTERVIEW!! ONIGAWARA

様々なアーティストにテーマに沿った選曲をしてもらい、その人と音楽との思い出を紐解くプレイリスト企画。今回は自らを「SUPER J-POP UNIT」と名乗る音楽ユニット、ONIGAWARAの登場です。竹内電気の元メンバーによって結成されたONIGAWARAは、古今東西/国内外を問わない音楽への愛に溢れたオマージュを詰め込んだ音で人気を集め、3月22日には待望の1stフル・アルバム『ヒットチャートをねらえ!』をリリースします。この作品は、彼らのJ-POPへの愛情と、海外のソウル~ファンク・ミュージックに通じる洒脱なアレンジとががっちり手を取った、きらきら輝くポップ・ミュージックの万華鏡。今回は2人の「ルーツが分かる楽曲」をテーマに、思い出の10曲を選んでもらいました。

NEW RELEASE

  • アルバム/ヒットチャートをねらえ!/ONIGAWARA
  • 『ヒットチャートをねらえ!』
    ONIGAWARA

    2017.3.22(水)Release
    【通常盤】
    CD1枚組 / LACD-0281 / Lastrum / ¥2,500(+tax)
    【DVD付き初回限定盤】
    CD+DVD(GIG DVD from「1stワンマンツアー2017~新春初ONI詣~」東京公演 / LACD-0282 / Lastrum / ¥3,500(+tax)
    【ペンライト付きヴィレッジヴァンガード限定盤】
    CD+ペンライト/ LACD-283 / Lastrum / ¥3,300(+tax)


INTERVIEW



  • 斉藤 "J-POPが好きだったことが今の音楽性に繋がっているのかもしれない "


    ――2人は小さい頃や学生時代に、プレイリストを作ることはありましたか?

    斉藤伸也:小さい頃は(アルバムの歌詞でもラップで思い出を振り返っている)カセットですよね。ラジオを録音したり、オリコン・チャートに入っているシングルを借りてきて、それをめちゃくちゃに録音するような感じでした。

    竹内サティフォ:僕も小学生の頃から地元のフカツというレンタルショップ(現在は愛知県下でTSUTAYAなどを展開)で毎週トップ10の作品を全部借りて、それをずっと録音してました。そんな風に昔からJ-POPが好きだったことが今の音楽性に繋がっているのかもしれないですね。

    ――お互いにオススメの音楽を交換することもありますか?

    斉藤:それこそ、昨日ラジオの企画でやりましたよ。僕はアイドルネッサンスみたいな、竹内はあまり聴かないようなアイドルの曲を紹介して。

    竹内:制作中も、斉藤が「こんな感じで」と音源を持ってくるんですよ。今回のアルバム『ヒットチャートをねらえ!』だと、「フィリー・ソウルを聴いてくれ」って言っていて、その辺りは全然分からないんで調べて聴いたりもしました。言われたらちょっと聴いてみるような感覚ですね。逆に俺が聴いているものは、斉藤はだいたい知ってるんですよ(笑)。

    斉藤:でも、最近のバンドは竹内の方が詳しくて、きのこ帝国や赤い公園をクルマでさらっとかけてくれたりもしますね。

    ――今回は「2人のルーツが分かるプレイリスト」というテーマで選んでいただきました。それぞれ切り口が微妙に違いますが、まず竹内さんのプレイリストには、ONIGAWARA流のJ-POPの雰囲気が表われているように思いました。

    竹内:僕のは自分が青春時代から大人になっていく中で出会った曲のリストなんですけど、誤解を恐れずに言うと、これは全部J-POPだと思っているんです。岡村靖幸さんの"あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう"は、取り戻せない青春時代の感じがすごく出ているし、社会派じゃない僕もこういう曲が作りたいと思った曲。32歳になった今も、この感じは追い求めていきたいです。BOOWYさんはライヴ盤ですけど、20歳ぐらいのときにハードオフで歌詞カードもないようなジャンクCDで手に入れたのが最初でした。"BAD FEELING"のリフを聴いて、「日本で一番かっこいいリフを見つけちゃった」と衝撃を受けて。自分のオリジナリティを探すきっかけになった曲だと思いますね。

  • 家庭教師/岡村靖幸
    家庭教師
    岡村靖幸

    • シングル
    • アルバム
    • 着うた®
  • BAD FEELING (Live)/BOφWY
    BAD FEELING (Live)
    BOφWY

    • シングル
    • アルバム

  • ――次はユニコーンの"パパは金持ち"です。

    竹内:アルバム(『服部』)自体も好きだし、ユニコーンって5人全員が主役じゃないですか?そういう意味で、バンドを始めたときに「こんなバンドになりたい」と思いました。演奏力も楽曲のクオリティも高いのに、「そんなに頑張ってやってないよ」と難しく見せないところもすごく好きで。そういう遊び心はONIGAWARAでも影響を受けているんですよ。

  • パパは金持ち/ユニコーン
    パパは金持ち
    ユニコーン

    • シングル
    • アルバム

  • 斉藤:『服部』は"パパは金持ち"から"君達は天使"の流れが最高だよね。

    竹内:再結成したときにライヴも初めて観ることができたんですけど、演奏もすごいしパンチも効いていて「流石だな」と思いましたね。

    ――L'Arc~en~Cielは『True』の"the Fourth Avenue Cafe"。アルバム名盤ですね。

    竹内:全曲最高ですよね。"the Fourth Avenue Cafe"はサックスも入っていて、ロックでありつつもポップスだったんですよ。予約して発売日前日に買ったし、今でも本当に大好きです。ギターをはじめて何を弾きたいか考えたとき、ギターのkenさんのポスターを壁に貼って、「ラルクになりたい」と思ったんです。kenさんモデルのギターも持ってましたよ。

    ――いい話ですね(笑)。

  • the Fourth Avenue Cafe/L'Arc~en~Ciel

  • 竹内:次のHi-STANDARDは、そのあとに出会った曲。それで一時期は「ラルクは違うな」という感じになったりもして(笑)。ゴリゴリしたギターや、飾らない3人の姿にハマりました。当時聴きやすかったのは、ギターのリフがキャッチーだったからだと思うんですよ。歌えるリフというか。当時ライヴには行ったことがなかったんですけど、(活動休止からの復活の舞台となった)「AIR JAM 2011」で"brand new sunset"を観て泣きました。


  • ―― 一方、斉藤さんのリストは、「胎教・産湯系」という切り口のようですね?

    斉藤:今回選んだものは全部、親がソウルが大好きで、小さい頃家で流れていたものなんですよ。実はアルバムの歌詞が作っていくうちに変わって「ノスタルジーとさよなら」という内容になってきたんで(最終曲"I don't wanna die")、俺も自分のノスタルジーとさよならしようと思って、改めて聴きかえしてアレンジの参考にしました。もともと、ずっとソウルやフィリー・ソウルはやってみたかったんですよ。だから、体に染みついたものをやっと表現できた感覚でした。1曲目のマンハッタンズ"夢のシャイニング・スター"は、カーステレオで親父が流していたんですよね。メロディが覚えやすくて、曲もシンプルで。後で音楽を掘っていくときに、「この曲知ってる」という形でふたたび出会いました。次のミラクルズは"チャイナタウンの幽霊"。小さい頃親がこれを聴きながら、「ディスコで昔踊ったんだよ」と言っていたのを覚えていますね。ヴァン・マッコイと絡む前のディスコ前夜の、あの上品でロマンティックな雰囲気が好きなんですよ。

  • Shining Star (Single Version)/MANHATTANS
  • チャイナタウンの幽霊/The Miracles

  • ――次はマーヴィン・ゲイとダイアナ・ロスのデュエット曲ですが、数あるマーヴィン・ゲイのディエット曲の中でも、斉藤さんが選んだのはダイアナ・ロスです。

    斉藤:この曲は家にCDがあって、すごく印象に残っているんです。"My Mistake"はハーモニカも入っていて子供心に聴きやすかったんですよ。「小さい頃洋楽聴いてました」という気取った感じになってますけど(笑)、今回アレンジに役立ったのは本当によかった。


  • ――次のスピナーズはフィリー・ソウルの代表格です。

    斉藤:スピナーズは無骨な感じがいいですよね。荒々しくて、エモい部分がある。次のオハイオ・プレイヤーズは、小さい頃家に女性がハチミツにまみれてるエロいジャケットを見て、「こんなにエロいレコードがあるのか!」と思って(笑)。アルバムを作るタイミングで、「これ、家にあったな」というものを色々と聴きかえしてみたんですよ。

  • Cupid / I've Loved You for a Long Time/The Spinners

  • 竹内"自分たちで曲を作って歌うなら、自分たちの好きなものにしたい"


    ――今回選んでもらったリストもそうですが、ONIGAWARAさんの楽曲やMVには、色んなポップ・ミュージックへのオマージュがふんだんに詰め込まれていますね。

    斉藤:好きなものを何でも取り込むから、自分たちに対する品がないというか(笑)。

    ――アルバムの先行曲"GATTEN承知之助~We can do it!!~"も、『SMAP×SMAP』へのオマージュになったMVも含めて、初期のSMAPへの愛が詰まっていました。

    斉藤:「あれだけやってSMAPじゃないと言われたら、俺らが悪い」ぐらいの勢いで(笑)。この曲は珍しく自分が作曲したんですけど、オケから作って、サビの「がってん承知の助だぜBaby」というパートが最初にできました。でもなんか物足りないなぁと思って、Creepy NutsのDJ松永くんにスクラッチを入れてもらったりもしましたね。

    竹内:この曲は写真集シングルという形式だったんで、曲を作る前から「SMAPっぽい曲にしよう」と話していたんです。僕らにとってアイドルといえばSMAPなので。

    ――ONIGAWARAさんのポップ観とは、一体どんなものだと思いますか?

    斉藤:それはたぶん、「僕らがJ-POPだと思えば、何でもJ-POPだ」ということなんだと思います。俺たちは「いい音楽は全部J-POP」だと思っているし、それは結局バンドをやっていた頃から、本当にやりたかったことだったんじゃないかと思うんです。

    竹内:僕は何にも考えてなかったですけどね(笑)。ただ、自分たちで曲を作って歌うなら、自分たちの好きなものにしたいと思って。それが今に繋がっているのかもしれない。

    ――アルバム『ヒットチャートをねらえ!』には、どんなテーマを込めていますか。

    竹内:ここ最近、「もっと広く人に届けたい」と思って、愛と人生についてずっと考えていたんです。"ヒットチャートをねらえ!"は、最初は僕が大好きだった90年代のJ-POPのヒットチャートについて書いていたんですけど、それだとこれまでのONIGAWARAと一緒になってしまう。だから、もっと広い意味での「人生」について書きました。

    斉藤:最初はもっと音楽についてのメタ的なものを歌った作品だったんですよね。それがだんだん、人生をテーマにしたものに変わっていったというか。

    ――なるほど。ヒットチャートに入る曲は沢山の人が聴いているわけで、そのひとつひとつに色んな人の人生が乗っていくという――。そんなイメージなのかもしれないですね。

    竹内:そうですね。“今夜はブギーバック”の歌詞に出てくる「心のベスト10」じゃないですけど、みんなの心にズドン!といくような作品が作りたいと思ったんですよ。



MESSAGE

ORIGINAL PLAYLIST

ONIGAWARのルーツがわかる楽曲プレイリスト

DISCOGRAPHY

PROFILE

ex.竹内電気の竹内サティフォと斉藤伸也による、スーパー J-POPユニット、ONIGAWARA。2013年より本格始動し、2015年9月に1stアルバム『エビバディOK?』で全国デビュー。2016年3月には1stミニアルバム『欲望』をリリース。YOUTUBEで公開されている数々の時代錯誤ギリギリなPVは、「ダサい!最高!」「ダサかっこいい!」「なんかムカつくけどかわいい!」など物議を醸しながらも拡散中。「アイドルじゃないし、バンドでもない」完全独自なポップ街道邁進中のONIGAWARAの神髄は、そこにいる全員が笑顔になるGIGにあり。全国の様々なフェス、ライブサーキット、アイドルイベントなどに出演し、入場規制・ソールドアウトの会場が続出。笑撃のステージで各地に続々と"ガワラー"を増やし続けている。2016年6月には1stペンライトシングル『タンクトップは似合わない』をリリース。ONIGAWARAのJ-POP伝説が加速する・・・。

アーティストページ

LIVE

■<Shibuya Quattro Royal Straight Push supported by MEETIA>
日程:2017年2月25日(土)
会場:SHIBUYA CLUB QUATTRO
時間:OPEN 18:00/START 18:45
料金:ADV ¥3,500 / DOOR ¥3,800


詳細はオフィシャルサイトで

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