SPECIAL INTERVIEW!!!吉澤嘉代子

SPECIAL  INTERVIEW!!!吉澤嘉代子

シンガーソングライター吉澤嘉代子が2017年5月24日に1stシングル「月曜日戦争」をリリース!表題曲はバカリズムが原作・脚本・主演を務めるドラマ『架空OL日記』の主題歌で、自身初のドラマ主題歌のための書き下ろし曲となっている。現在mysoundでは、表題曲を配信中! 3月15日にリリースした3rdフルアルバム『屋根裏獣』や「月曜日戦争」、そしてカップリング「フレフレフラレ」について話を聞きました。

NEW RELEASE

INTERVIEW


  • ドラマの引き立て役になれたらと思ってそんなに主張しない曲にしようと思いました



    ――これまで発表した作品も物語のような楽曲の世界が素敵でしたが、2017年3月にリリースした3rdフルアルバム『屋根裏獣』は各物語(楽曲)のつながりが密で、短編集のような趣がありました。本作のコンセプトはどのように決めたのでしょうか?

    一作目のフルアルバムが少女時代、二作目が日常というテーマで作って、三作目は自分が一番好きなものをアルバムにしたいと思って、子供の頃から支えになってきた"物語"をテーマにアルバムを作りたいと思いました。物語をテーマにすると、ひとつひとつ関連した物語ってわけじゃないので、バラバラになっちゃうと思うんです。だから曲順で、別の物語だけど舞台が少しずつ重なっていくように、シーンが移り変わっていくようにつなげたいなと思って。曲順で統一感を持たせたいなと意識しましたね。

    ――「地獄タクシー」などインパクトの大きい曲も収録されていますが、こういう曲を入れたいというアルバムの骨組みは、ずいぶん前からできていたのでしょうか?

    そうですね。入れたいなって思っていたのが6曲くらいあったんですけど、それは全部入っていますし、あとの6曲はこういう要素が足りないなって思ったのを新しく描いたり補ったりしながら構成しました。「地獄タクシー」は、パンチの効いた曲が必要だと思ってて。一昨年くらいに"地獄タクシー"というテーマが浮かんで、3枚目に入れようと、そこに向けて作りました。

    ――"初期3部作完結!"という謳い文句もありますが…。

    これはライブのMCか何かでそう言っていたみたいで(笑)。デビューの前に、どんなテーマでどんな曲を入れようかなっていうのをフルアルバム3枚分考えていたんです。でも、デビューして少し経って、その間にも次はこういうものを作りたいなって考えていたので、今はまた3枚分やりたいことがあるんです。先に先にやっていかないと追いつかないし、頭の中は完璧主義なので、"あー、できない! あー、またできない!"って思ってしまうので、前もって準備しておかないとやりたいことができないから。

    ――そうやってデビュー前から構想していた3枚のフルアルバムを作り終えたあとにリリースしたのが、今回のシングル「月曜日戦争」。初のドラマ主題歌書き下ろしですね。

    『屋根裏獣』のレコーディングが終わったあと、制作の最後の工程くらいのときにお話をいただいたんですけど、『屋根裏獣』で本当に全力を注いだので消耗していたんですよね。だからこそ、気持ち的にはまっさらな感じで作れて。しかも今回は自分発信じゃなくて、お話をいただいて、監督とお会いして要望を聞きながら作ったんですけど、そういうのが好きなんですよね。自分で作るのも好きなんですけど、やりたいことをやろうとすると、けっこうがんじがらめになりやすくて。オーダーしてもらったものを作るというのは、違う感覚が働くというか。自分の何かを満たすものじゃなくて、みんなで作ろうと思っているものにピースを足させてもらうことになって、新鮮な気持ちで作れましたね。

    ――ドラマという大きな作品の中に、主題歌「月曜日戦争」というピースがはまるイメージでしょうか?

    そうですね。なので、この一曲ですべて足りるのじゃなくて、ドラマがあって、その引き立て役になれたらなと思って作ったので、そんなに主張しない曲にしようと思ったんです。サウンド的にも強烈で何かがすごく目立つとかじゃなくて、均して、少しずつ楽器や歌が均等に浮かび上がってくるような曲にしようと思って作りました。

    働くって戦うことでもあるなと思ったんです


    ――脚本を読んだときの印象は?

    ストッキングやお化粧のことがお話に出てくるんですけど、あの感覚って履いたり塗ったりしないとわからないんじゃないかなと思って、実際にされたのかな?と思いました(笑)。ドラマとか小説って作り物ですけど、『架空OL日記』は作り物をしている人まで(作品の)枠に入っているんですよね。つまり、架空の日記を書いているバカリズムさんを演じている升野英知さん(※バカリズムの本名)ご本人がドラマの中にいるという二重の枠になっているのが奇妙で面白いなって思いました。

    ――映画『真珠の首飾りの少女』から発想を得た「真珠」(15年ミニアルバム『秘密公園』収録)や、いしいしんじさんの『ぶらんこ乗り』をモチーフにした「ぶらんこ乗り」(『屋根裏獣』収録)など、作品にインスパイアされて曲を書いたことはこれまでもありましたが、今回の書き下ろしもそれほど苦労しなかったですか?

    でも、3パターン作ってそこから選んだりとかはしましたね。私の認識が正しければなんですけど、監督のオーダーは強烈じゃないものがいいって。最終的には自由にやってくださいって言われたんですけど(笑)。脚本を読ませてもらった時"月曜日"がけっこう出てくると感じたんですよね。月曜日を擬人化していて。"月曜日ってマジむかつくよね"って感じでOLたちが言っているのが面白くて、そこから"月曜日と戦う"というイメージが出てきました。生きている中で、心象風景で戦っていることってあるなと思って。私は、働くって戦うことでもあるなと思ったんです。譲ってばかりではいられないじゃないですか? 本当は楽しくできたら一番だけど、それだけじゃいられないときもあるし。それで、自分が生きている世界と、心の中でもうひとつの自分が戦っているパラレルワールドをイメージしました。

    ――"月曜日戦争"という言葉、直接表現していないのにすごくわかりやすいですよね。きっと誰しも会社なり世の中なりで戦っていると思うから、週始めの月曜って憂鬱で、それを上手く表していて。

    本当ですか! 良かったぁ。ずっとずっと迷っていたんです。戦争って言葉を使っていいのかなっていろいろ思ってたんですけど、私の中では一番この字面が良くて、キレイだなと思って。

    ――奇しくも、16年秋の《吉澤嘉代子とうつくしい人たちツアー》でOLを演じていたのも運命的で(笑)。

    本当にたまたまで(笑)。OLの独りカラオケって設定でライブをやって、そのずっとあとに『架空OL日記』のお話が来たのでビックリだったんですけど、OLについてけっこう考えていたので、良いタイミングだったかもしれない(笑)。

    ――先ほどサウンドイメージの話も出ましたが、アレンジや歌い方はどのように決めていきましたか?

    最初、エンディング(の映像)はアニメーションという風に聞いたんです。OLたちが可愛く見えるような花園感を出したいなと思って。少女アニメみたいなエンディングのイメージで作ろうと思って、"キラキラ""ピカピカ"したサウンドにしたいなって思いました。
    歌は、あまり声を張らないようにしようと思って、アクの強い部分をなるべく出さないように歌いましたね。アレンジも何かひとつが際立たないようにしたので、歌もそういう風に。なので、なるべく柔らかく歌おうと思ったんですけど、そうすると全部柔らかくなっちゃうから、言葉の部分で鋭さを入れようと思って。〈透きとおる血の〉とか、〈はじまりを殺したら〉とか、ふわふわしたサウンドと歌唱にキツイ言葉を入れて、フックになったらなと思いました。


    自分を主人公にして、私いま闘っている!って盛り立ててもらえたならと思っています


    ――「月曜日戦争」は現在すでに配信中ですが、5月24日にはCDシングルとしてリリースされます。そこにはカップリング曲「フレフレフラレ」も収録されますね。

    これは高校生の時に書いた曲で、友達が失恋したときに電話をしていて、"そうだったんだぁ"と話を聞いてうなずきながら片手ではメモを取ってて。"今、いいワードきた!"って思いながら(笑)。だけど、主人公は24~26歳くらいのOLをイメージして書いたんですよね。赤いネイルは色気があるという書き方をしていたんですけど、今それぐらいの歳になって、ちょっとずれてたなって。その当時の私にとって色気があるって『ルパン三世』の峰不二子とかそういう感じだったので(笑)、わかっていなかった。男の人はベージュとか、(マニキュアを)塗ってないほうがいいのかなって今は思うんですけど、でも、その時の高校生の自分が思う"大人の女の人"像というのが自分の中で愛おしくなって、ここは変えずに出しましたね。

    ――確かに、男の人は地爪のほうが好きってよく言われますよね(笑)。でも、"赤いネイル"が冒頭にあるからこの曲の主人公が大人の女性だとわかったので、変えなくて良かったと個人的には思います。またこの曲は、シンプルなアレンジが歌詞の情景を鮮明に映し出しています。サウンドのイメージは当時からあったんでしょうか?

    デビュー前にデモを録ったんです。いくつか録った時、シンプルな編成で録ったテイクがすごく良かったので、そのイメージでもう一回、6年ぶりに録り直したって感じです。良かったなと思ったのは、いつも曲を作る時は主人公を設けて作っていて、その時の自分の心情を入れ込んでいるわけじゃないので、また物語を取り出すような感覚になるというか。自分とはかけ離れた物語だったから、もう一回物語を読み返すように歌うことができました。

    ――これまでアルバムごとにテーマを設定していましたが、今回初のシングルということで、収録曲数が限られていたり、表題曲とカップリング曲という関係性があったり、シングルならではの縛りで難しいと感じたことはありましたか?

    アルバムだとテーマがあって、しかもそのテーマで何曲も入れるというのでけっこう根を詰めるんですけど、シングルだと2~3曲なので、自由に入れようかなと思ったんです。でも、結果的にはOLが主人公だから(この2曲を)入れようってなったから…テーマがないと決められないんですよね。だから、今までとあまり変わらなかったです。

    ――OLが主人公のこの2曲を聴くと、特に社会人の方は元気がもらえると思いますね。

    そうなったらいいですね! 「月曜日戦争」は歌詞に"頑張れ"みたいな直接的なフレーズは入ってないんですけど、戦っている姿を封じ込めることで自分を主人公にして、私いま闘っている!って盛り立ててもらえたならと思っています。自分はカッコいいんだって思ってもらえたら嬉しいですね。

    取材・文/神保未来(FAMiLIES)

PROFILE

  • シンガーソングライター吉澤嘉代子

    1990年、埼玉県川口市生まれ、鋳物工場育ち。
    ヤマハ主催「Music Revolution」でのグランプリ・オーディエンス賞のダブル受賞をきっかけに2014年メジャーデビュー。
    「ROCK IN JAPAN .FES 」など国内の大型フェスヘ出演し、全国ホールツアーを成功させ、私立恵比寿中学、南波志帆らへの楽曲提供も行う。
    また、2017年春、ドラマ「架空OL日記」(バカリズム脚本、主演)の主題歌に「月曜日戦争」が決定し、4月末から全国6都市にて「獣ツアー2017」開催。

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LIVE

【獣ツアー 2017】
■2017/04/29(土)岡山CRAZYMAMA KINGDOM
開場17:30/開演18:00

■2017/05/04(木)仙台darwin
開場17:30/開演18:00

■2017/5/7(日)東京 国際フォーラム ホールC
開場17:00/開演18:00

■2017/05/13(土)福岡 BEAT STATION
開場17:30/開演18:00

■2017/05/14(日)大阪 なんばHatch
開場17:30/開演18:00

■2017/05/19(金) 名古屋市芸術創造センター
開場18:30/開演19:00


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