mysound SPECIAL INTERVIEW!! 武居詩織
モデルとしては「mina」「mini」「Soup.」など、数多くのファッション誌で活躍。また、Aimerの“カタオモイ”、KANA-BOONの“ランアンドラン”やMy Hair is Badの“真赤”、などでも独特の透明感とアンニュイな存在感で注目を集めている武居詩織さん。人気若手バンドのミュージックビデオに続々抜擢されている彼女自身もかなりのミュージック・ラバーで、今回は「2017年、さらに注目を集めそうなアーティスト」をテーマに洋楽・邦楽問わず10曲をセレクトしてくれました。武居さん自身のミュージック・ライフも垣間見えるインタビューなので、お見逃しなく。
INTERVIEW
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小さい頃から音楽は家で流れているものだった
--雑誌のタイプもファッションのスタイルもいろいろだと思うのですが、撮影の時に音楽でスイッチを切り替えたりしますか?
そうですね。撮影に向かう電車の中では必ず音楽を聴いたりしていますね。「じゃあ今日はクールな感じだから、その前にかっこいいのを聴いて気分を盛り上げて行こうかな」というのはあります。
--そもそも日常的に音楽を聴き始めたきっかけは?
実は母がピアノの先生をしていて、小さい頃から音楽は家で流れているものだったんです。それで小学生の時一番最初に買ったCDは宇多田ヒカルさんの"Travelling"。それから中学校の頃にBUMP OF CHICKENとかから始まって、いわゆるロキノン系みたいなのを聴きだしたのがバンドにハマったきっかけかと思いますね。
--先日「フジロックの早割が取れた!」とツイートしていましたね。洋楽もずっと聴いてるんですか?
<フジロック>には19歳の時から毎年行っています。最初に行った年アトムス・フォー・ピースの演奏がすごすぎて、洋楽って規模が違うんだなと思って。そこから洋楽にすごいハマりました。
--今回は「今年注目のアーティスト」というテーマでプレイリストを作っていただきました。
出始めの人ってまだそんなに登録されてなさそうだったので、若干知られてはいるけど、今年またいろいろ人気が出そうかな?という基準で選びました。
--まずNulbarichの中でも明るいタイプの"NEW ERA"。
最近Suchmosがすごい流行ったじゃないですか。メンバーが94年生まれ頃がベースだと思うんですが、その世代はちょっと洋楽意識というか、今までのバンドっぽすぎないというか、そういう感じの流れがきてるなと思いますね。 -
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--次は武居さんがMVに出演してらっしゃるMy Hair is Badの"真っ赤"。
私のインスタとかツイッターにも「"真っ赤"のミュージックビデオを見て知りました」って人が本当に多くて。元々すごく知っていたバンドで出たわけじゃないんですけど、(MVに)出てからライブを見に行った時に、ギターをかき鳴らしながらその時思ったことを歌いながら言ってるようなMCがすごい伝わってきたし、歌詞も今までないような直接的なものだったり。みんなどこかしら持っていてうまく出せなかったものをなんでも出しちゃうタイプの人だから(笑)、それが今の時代の若い人に刺さるんじゃないかなと、これからも期待しています。
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--そしてyahyelのメンバーもいるDATSについてはいかがですか?
元々yahyelが好きで、--私、キナリちゃんと仲がいいので、一緒にライブに行ったりしていて、メンバーに「DATSも今度きてよ」って誘われていて気になっていたら、ちょうどLUCKY TAPESも所属する〈Rallye Label〉に移籍したというのを聞き。LUCKY TAPESも去年、フックアップしたレーベルなので、DATSも今年すごく人気が出るだろうなと思っています。
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--そしてiriさん。女性アーティストですね。
iriさんのアルバム『Grrove it』と私がジャケットになっているLUCKY TAPESの『MOON』を撮ったカメラマンが、小林光大くんっていう同じ子で。彼経由で知ったんです。iriさんはポップ過ぎないし、またおしゃれにも寄り過ぎてない絶妙なラインなので、ジャンル問わずいろんな人が聴けると思います。
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--Creepy Nutsはどんな出会いですか?
キナリちゃんの影響でヒップホップも積極的に聴くようになったのですが、以前はヒップホップというとゴリゴリなイメージが強かったけど、今はヒップホップルーツでやってる人のバンドとかがポピュラーな感じになってきたというか。それを今年さらにポップなものにしてくれそうなのがCreepy Nutsかなと思います。ヒップホップってやっぱりリリックがすごいじゃないですか?言葉の選び方とか。彼らは特に、ちゃんと軸があってやっている感じがしますね。
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音楽そのものが最高の恋人
--ジ・インターネットには去年の<フジロック>で見たんですか?
はい。正直ベストアクトぐらいの感じでカッコよくて。演奏技術的にもしっかりしているし、シドの声もすごい好きだし。あの、ちょっとけだるげだけどすごく伝わって来る感じがカッコよくて。
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--武居さんセレクトでフェスをやったら楽しそうです(笑)。サンドラ・カーマについては?
サンドラ・カーマとサーカ・ウェーヴスは最近出てきたインディーズ系のロックという感じで、まだこの2バンドはそこまで有名というわけじゃないと思うので、多分今年どんどん伸びるんじゃないかな?と思います。サーカ・ウェーヴスは<サマーソニック>にきますし。
--サンドラ・カーマに戻ると、レディング出身で、この曲はいかにもイギリスという感じで。
私、UKっぽい方が好きなので、その中でもサンドラ・カーマは待望のバンドですね。最近、どのバンドもエレクトロなど、作り込む方に行ってたじゃないですか?でもだからこそこのバンドのようなシンプルな編成、無駄のないかっこよさを求めてる人は多いんじゃないかなと思います。
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--サーカ・ウェーヴスのこの曲はアコギですね。
サーカ・ウェーヴスもいろいろ曲があるなと思って。あるジャンルに特化したバンドも好きだけど、いろんな見せ方ができる方がずっと聴いていて面白いなと思うので。音楽を好きになっていろいろ聴いてから、例えばビートルズとかに戻ると、ポップな有名どころの曲以外に「こんなゴリゴリなロックもあったんだ」とか「ちょっと民族っぽいサイケな曲もあるんだ」とか(笑)、それが逆にそのバンドの魅力だなと思うところがあるので。
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--確かに音楽性に幅のあるバンドは最近、少ないですね。クリスタル・ファイターズもこれからのUKというイメージですか?
最初はダンスロックというか、ちょっと電子っぽい感じを推していたと思うのですが、最近、また一種の民族性というか、そういうちゃんと根付いているものから生まれている感じがあると思いますね。
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--そしてラストはジェイムス・ブレイクの1stからです。
ジェイムス・ブレイクはもうすごい好きで。人気はもう相当あるなと思ったんですけど、ちょうど来日するタイミングなので、今までライブ見たことなかった人も見て、今年さらにファンが増えるんじゃないかな?と思って選びました。
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--ジェイムス・ブレイクも<フジロック>でご覧になりましたか?
はい。12年のホワイトステージの時は衝撃がすごすぎて、そこからすごいハマって。次の単独公演は生まれて初めて同じ人のライブに2日連続で行くという行動に出ました(笑)。ジェイムス・ブレイクは歳も同じで誕生日も近いし、登場した頃はオタクっぽかったじゃないですか?私も卓球部でメガネの陰キャラだったので、勝手に親近感を覚えてました(笑)。
--(笑)。ところで普段、プレイリストを作って聴くことはありますか?
ありますね。例えばドライブに行く時だったら、それに合わせて作りますし、「深夜2時のプレイリスト」とか、24時間分あって。私はあまり「このバンドだけが好き」とかがなくて、音楽全体が好きなんです。だから音楽そのものが最高の恋人みたいなーーいつでも気持ちに寄り添ってくれるし、悲しい時は思いっきり泣いたりできるし、元気がない時は励ましてくれたりとか、気分をより楽しくしてくれたり。本当になくてはならないもの、そういうところが音楽の魅力だと思います。
ORIGINAL PLAYLIST
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text&interview by Yuka Ishizumi
photo by Mayuko Yamaguchi
PROFILE
モデルとしては「mina」「mini」「Soup.」など、数多くのファッション誌で活躍。Aimerの“カタオモイ”、KANA-BOONの“ランアンドラン”やMy Hair is Badの“真赤”、などでも独特の透明感とアンニュイな存在感で注目を集めている。
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