mysound SPECIAL INTERVIEW!! Helsinki Lambda Club
New Release
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- ME to ME
- Helsinki Lambda Club
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バンド初となるフルアルバムが遂に完成!
- アルバム
- 11曲収録
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INTERVIEW
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L→R:稲葉航大(Ba&Cho)、橋本薫(Vo,Gt)、アベヨウスケ(Dr&Cho)、佐久間公平(Gt&Cho)
橋本"今回のアルバムでヘルシンキのカラーを見せて、これが僕たちだと、リスナーの方々にちゃんと伝わればいいなと"
――10月26日(水)にHelsinki Lambda Club(以下、ヘルシンキ)初となるフルアルバム、『ME to ME』をリリースされます。プロデューサーには橋本さんが尊敬してやまないAnalogfishの下岡晃さんを起用されていますよね。
橋本:僕たちはずっとセルフプロデュースでやってきたんですけど、あまり音楽的な知識や理論がなかったので、頭の中に描いたものの言語化や、音にできないというモヤモヤを解消するのが難しかったんです。それが下岡さんとならできると思ったので。
――どうしてそう思ったんですか?
橋本:例えば、面識も無いプロデューサー然とした人が来ても、みんな萎縮してしまうかもしれない。だけど、下岡さんなら好きな音楽や考え方が自分と近いと思っていたので、それじゃあお願いしてみようということで、今回プロデュースしてもらう流れに至りました。
――外の要素を入れることに加えて、自分たちで特に意識していたのは?
橋本:アルバム自体もともとコンセプトがあった訳ではなくて、自分たちが良いと思えるものを、良いと思える形にすることがまず一番にあって。あとは、今まで曲数のあるパッケージで出したことがなかったので、今回のアルバムでヘルシンキのカラーを見せて、これが僕たちだと、リスナーの方々にちゃんと伝わればいいなと思って制作しました。
――今回は「ニューオルタナティヴの根底」というテーマでプレイリストを作ってもらいました。が、本題に行く前にまず、ヘルシンキというバンドのルーツを教えてください。
橋本:前身バンドの時は邦楽的な要素が強かったんですけど、メンバーも入れ替わって名前も変えるというタイミングで、コンセプトとしてもう少し洋楽を取り入れる方向に。その時に、共通認識というか、下地としてあったのがザ・ストロークスとか、ロックンロールリバイバル系が多かったかもしれないですね。基本的には僕の好きな色を出してしまっていたんですけど、メンバーみんなが楽しめるようアレンジとかを変えたりしていました。
――なるほど。ソングライターの橋本さんとしては、楽曲を作る際「キャッチーさ」についてはどう定義していますか?以前から、ヘルシンキはキャッチーな曲にこだわりたい、とおっしゃっていましたが。
橋本:定義ってなると難しいな・・・そこは本当に、今まで培ってきた感覚の擦り合わせです。キャッチーなメロディにこだわる理由は、自分たちの音楽を聴く人の間口を狭めたくないから。コアな音楽好きの方にはルーツが見えてニヤリとする部分があると思いますし、全然詳しくない人が聴いても純粋に楽しめるものを作りたいという思いは、ずっと持っています。
――歌詞についてはどうですか?「日常」をテーマに据えていますが。
橋本:フィクションを作るのもアプローチとしては面白いし、全然ありだと思うんですけど・・・。やっぱり自分自身がグッとこないと作る欲が湧かないので、そうなると必然的に、生活や日常という身近で地続きにあるものが歌詞に出てくるんだと思います。
――では、話をプレイリストに戻しましょう。まず橋本さんが選んだのは、ニルヴァーナの"Molly's Lips"。
橋本:ニルヴァーナはずっと大好きで、僕らの新アルバムも90年代オルタナの要素を感じさせる作品です。なぜ"Molly's Lips"を選んだかというと、シンプルに同じコードで進んでいって、そこに抜群のメロディが乗るというフォーマットに痺れたから。そういうのに憧れているんです。 -
――次はブリット・ポップを代表するブラーの"Country House"。 シニシズムとアンチ・ロックが共存した曲です。
橋本:ブリット・ポップってオルタナとは同時代だけど別物。でも最初に聴いたとき、意識せずに同列の音楽として聴いていて、同じように吸収しました。僕らも大切にしている「相容れないものの共存」ということで、この曲に。 -
- シングル
- アルバム
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――そしてスピッツの"恋は夕暮れ"。最も大衆に受け入れられたオルタナバンドといっても過言ではありませんが、中でもこの曲を選んだ理由は?
橋本:抜群にメロディが良い。大衆が聴いても良いメロディだと思うだろうし、すんなり歌詞も入ってくる。だけど、しっかり聴いてみると歌詞はエキセントリック。それをポップに昇華できるのが天才的です。僕らのアルバムに入ってる"目と目"という曲は、スピッツの影響も受けています。 -
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稲葉"彼らは好きに暴れているけど、歌をしっかり支えている。ここが僕らの根底にあると思います"
――次は稲葉さん。ザ・ストロークスの"Someday"は哀愁的でクールなサウンドがグッとくる。
稲葉:音の抜き方がすごいんですよね。あと、彼らはアルバムごとに全然違うことをやっているんですけど、いつ聴いても「ストロークスだな」と思うんです。 -
――エックスティーシーの" Helicopter"。これ聴けばすぐに分かるんですけどクレイジーです。
稲葉:ドラムはずっと4つ打ち、ベースとギターが分け分からんことやってるんだけど、歌に力があってテンションが上がります。 -
- シングル
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――最後、ジュディ・アンド・マリー(以下、ジュディマリ)の"くじら12号"ですが、たぶん、存在感を出しつつも楽曲をきちんと支えているベースに注目して選ばれてますよね。
稲葉:ジュディマリってめっちゃポップなんですけど、音楽をやるなかでもう一度聴きかえしたりすると、ベースと、そしてドラムが支えていることが分かります。彼らは好きに暴れているけど、歌をしっかり支えている。ここが僕らの根底にあると思います。 -
- くじら12号
- JUDY AND MARY
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日清/ホンダ 野菜スープヌードル/LIVE DIO CFソング
- シングル
- アルバム
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――そして、アベさんが選んだスパルタローカルズの"トウキョウバレリーナ"。雰囲気がヘルシンキとすごく似ています。
アベ:僕も薫(橋本)も大好きです。耳に残るキャッチーさと、ドラムが音を抜いて、出すところに面白いフレーズが入ってきて、という展開が個人的にもドラマーとしてもすごく好きで。 -
- シングル
- アルバム
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――ファントム・プラネットの"Do The Panic"は正統派のパワー・ポップ。あのサビは一度聴いたら忘れられなくなります。
アベ:1回聴いただけで耳に残るキャッチーさと、さらにグッとくるサビ。そして絶妙にやる気のない空気が全体に漂っているのもかっこいい。 -
―――ケミストリーの"PIECES OF A DREAM"は深読みしても全く分からなかったのですが(笑)。
アベ:昔は曲を聴く時に楽器にばかり耳がいってしまったんだけど、中学くらいからケミストリーにすごくハマって、「歌」を聴くきっかけになりました。今、僕らがバンドをやっていく上で、やっぱり一番には歌があるわけで。 -
- シングル
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――佐久間さんが選ばれたのはすべてジャズ。“Bright Size Life”はパット・メセニーの原点とも言われている曲です。
佐久間:高校の時ジャズ研にいて、当時聴いたメセニーの音が一番リバーブかかっているなって思って。そのリバーブやコーラスの具合は、ギターの参考にもしています。 -
- シングル
- アルバム
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――そして「新しいジャズ」を語る上で外せないロバート・グラスパー。
佐久間:"Smells Like Teen Spirit"はニルヴァーナのカヴァーなんですけど、ジャズとしてもハマるんだなと。演奏するメンバーも次世代の旗手たちなんですけど、新しく時代を切り開いていくという意気を感じました。 -
- シングル
- アルバム
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――最後は、マイルスのバンドにも参加していたチック・コリアとリターン・トゥ・フォーエヴァーの"spain"。
佐久間:プロ・アマ問わず、色んな人がカヴァーしている楽曲で、この曲のように残っていくものをバンドで作れたらという思いがあります。 -
- シングル
- アルバム
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――みなさんはそもそも、プレイリストを作る習慣ってありましたか?
橋本:僕は昔よく作ってましたね。全然海とか行かないのに海用のプレイリストとか。勝手にシチュエーションを考えて作ったりして。ベタにビーチボーイズ、ジャック・ジョンソンなど入れて。
――ベタに西海岸ですね。稲葉さんは?
稲葉:昔ドライブで流そうと思って、イーグルスとかオアシスを入れて作ったんですけど、1回作り出したら曲数が大変なことになっちゃって。再生するのに1時間くらいかかって、最後まで行き着かない。
橋本:それ普通の時間・・・。
――(笑)。アベさん、佐久間さんはいかがでしたか。
アベ:僕はあまり作った経験はないですね。気分でこのバンド聴きたいとかはあるんですけど、これを機に作ってみようと思いました。
佐久間:僕はプレイリストって言っていいのか分からないんですけど、自分の好きな曲を5つ星とかで評価して、そのレートで曲を聴くというのはたまに。もちろんヘルシンキの曲にも、ちゃんと評価は付けてます(笑)。
ORIGINAL PLAYLIST
ニューオルタナティヴの根底
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橋本薫(Vo,Gt)
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- シングル
- アルバム
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稲葉航大(Ba&Cho)
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- シングル
- アルバム
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- くじら12号
- JUDY AND MARY
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日清/ホンダ 野菜スープヌードル/LIVE DIO CFソング
- シングル
- アルバム
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アベヨウスケ(Dr&Cho)
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- シングル
- アルバム
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- シングル
- アルバム
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佐久間公平(Gt&Cho)
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- シングル
- アルバム
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- シングル
- アルバム
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- シングル
- アルバム
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text&interview by Naoyuki Okamoto
photo by Mayuko Yamaguchi
DISCOGRAPHY
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- アルバム
- 4曲収録
PROFILE
2014年上旬から数々のオーディションに入賞し、〈UK.PROJECT〉主催のオーディションにて、応募総数約1000組の中から見事最優秀アーティストに選出され、同年12月10日〈UK.PROJECT〉から2曲入り8cmシングルをリリース。2015年3月18日にファーストミニアルバム『olutta』をリリースし、<FX2015>、<VIVA LA ROCK2015>、<MUSIC CITY TENJIN2015>への出演を果たす。同年12月18日にはシングル『TVHBD/メリールウ』をライブ会場と通販のみ限定500枚でリリースしたが、3ヶ月ですべて完売。2016年6月8日にファーストマキシシングル『友達にもどろう』をリリース。同年10月26日にファーストアルバム『ME to ME』をリリースする。
LIVE
■Helsinki Lambda Club『ME to ME』Release Tour
<From ME to YOU>
日程:2016年11月1日(火)
会場:仙台enn 3rd
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2016年11月10日(木)
会場:福岡Utero
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2016年11月11日(金)
会場:広島4.14
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2016年11月15日(火)
会場:池下CLUB UPSET
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2016年11月23日(水)
会場:松本ALECX
時間:OPEN 17:30/START 18:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2016年11月29日(火)
会場:稲毛K's Dream
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000
日程:2017年1月22日(日)
会場:心斎橋Live House Pangea
時間:OPEN 17:30/START 18:00
料金:ADV ¥2,800/DOOR ¥3,000
日程:2017年1月27日(金)
会場:渋谷WWW
時間:OPEN 18:00/START 19:00
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
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