mysound SPECIAL INTERVIEW!! MYTH & ROID

mysound SPECIAL INTERVIEW!! MYTH & ROID

『けいおん!』シリーズを始め、00年代後半以降のアニメミュージックシーンに強いインパクトを与え、また、T.M.Revolution、でんぱ組inc.、SuGなど数々のアーティスト楽曲を作曲・プロデュースしてきたサウンド・クリエイターTom-H@ckさん(以下、Tomさん)。彼が見出した女性ボーカリストMayuさんと立ち上げたMYTH&ROIDは2015年にTVアニメ『オーバーロード』EDタイアップの"L.L.L."でメジャーデビュー後、ソリッドな音像と複雑な構成でアニメミュージックシーンでは異彩を放つ存在として認知を高める中、8月24日(水)にはアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活(以下、リゼロ)』後期OPテーマ"Paradisus-Paradoxum"をリリース。この新曲や<Re:animation(以下、リアニ)>出演の感想などについて聞いてみました。






NEW RELEASE

  • 『Paradisus-Paradoxum』
    MYTH & ROID

    2016.08.24(水)Release
    株式会社KADOKAWA / ZMCZ-10783 / ¥1,200(tax incl.)

  • Paradisus-Paradoxum/MYTH & ROID
    Paradisus-Paradoxum
    MYTH & ROID

    TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」後期オープニングテーマ

    • シングル
    • アルバム
    • 着うた®
    • 着メロ

INTERVIEW



  • Tom"革命的なことを起こしたいなっていう理想はあります"


    --まず<リアニ>に出演した感想はいかがですか?

    Tom:いわゆるソロとかバンドのライブには出たことがあったんですけど、今回はDJとか音圧がぐっと前に来るような音楽をやってるような人たちばかりだったので、吸収する部分は多いなぁという印象でした。

    --MYTH & ROIDにはどんな意図で出演して欲しいと?

    Tom:<リアニ>と『リゼロ』でコラボしやすいよねというお話もありつつ、キックが激しい曲をやっているので、そういう意味で声がけはしやすかったのかなと思います。DJイベントに浸透できるアーティストだっていうのはあったかもしれないですね。

    --ところでTomさんはMYTH & ROID結成のきっかけとしてアニメミュージック自体のテンプレ化などいろいろ思うところがあったそうですね。

    Tom:今のお話の延長線上で話すのであれば、やっぱり職業音楽家って売れるものを作ったりとか、売れるものに敏感な感性を持ってたりとか、情報量が多かったりとかいろんなものが必要なんですけど、そこで懸念が出てくるんですね。やっぱり流行りに乗らなくちゃいけないとかそういうことが仕事の上でいっぱいでてくるんですよね。その時に周りから僕が20代前半の頃に言われてたのは、「おまえは作家としてもやっていけるけれども自分がやりたいようなことでみんなを巻き込めるようなことをやった方がいい」ってずっと言われていて。そこで女性ボーカリストを探していたらMayuに出会ったんです。

    --お二人の共通点と言えば?

    Tom:海外アーティストに夢を持っているとか、いい意味でアニメミュージックの枠をぶち壊して新しいことをやろうっていうのは僕だけじゃできなくて。それはボーカリストがMayuっていう素材だからっていうのはあると思います。


    --Mayuさんはこのユニットのどこに魅力を感じて参加したのでしょう。

    Mayu:私は今Tomさんがおっしゃっていたように海外アーティスト寄りの引き出しの方が多い人間で、お話をいただくまではアニメは趣味で自分がアニメの音楽を歌うっていうイメージはなかったんですね。しかもTomさんの曲は難易度が高いと感じていたので、自分が歌いこなすことができるんだろうか?っていう成長のチャンスと不安の両方がありました。でもいざこのユニットが始まってみたらお互いの要素を化学反応のように合わせて作っていくので全然違う形で自分の歌声が使われるとこういうふうに響くんだなっていうのを実感していますね。

    --いい意味で声を音として聴く楽しみがあります。

    Mayu:それは一番嬉しい言葉ですね(笑)。メッセージ性を声で伝えることもサウンドとして声を聴かせるっていうことも歌手はしなきゃいけないことであり、その使い分けをしながら楽曲に合ったものがベストだと思いますね。


    --新曲"Paradisus-Paradoxum"は音色的には攻撃的で、メロディーもマイナーとメジャーが行き来したりすごく複雑な曲ですね。

    Tom:今までの曲で一番転調していると思います。ジャズと民族とロックが混ざってるような感じだし、ストリングスもジャズ・ストリングスですし。音色的にはMYTH & ROIDが昔からキーワードとして無国籍感というものを掲げていて。日本人がやってるのか外国人がやってるのかわからないなみたいな感じはテーマとしてあったものですね。

    --これから先の活動のビジョンとしては?

    Tom:わかりやすいことを言えばシングルを5万枚売りたいですね(笑)。今、2万枚前後なので、アニメミュージック・アーティストの中でやっと中間ぐらいの知名度になったと思って。他のアーティストさんがやるよりもMYTH & ROIDがやることによって、世界観が何十倍にも深くなったよねって言われるものはこの先もずっとやっていきたいですね。あと、MYTH & ROIDは英語の歌詞も多いし、海外でもアニメミュージック界のニューウェーヴが出てきたな、みたいな革命的なことを起こしたいなっていう理想はあります。


    text&interview by Yuka Ishizumi

PROFILE

MYTH & ROID(ミスアンドロイド)はボーカリスト・Mayu、プロデューサー・Tom-H@ckを中心としたコテンポラリー・クリエイティブ・ユニット。インターナショナルで本格的なサウンド、鋭角的でキャッチーなメロディー、圧倒的なボーカルパフォーマンスを兼ね備えた気鋭ユニット。

LIVE

■MYTH & ROID Special live event <MYTH & BANQUET>
日時:2016.09. 24(土)
会場:新宿SAMURAI
時間:昼の部 OPEN 13:30/START 14:00
         夜の部 OPEN 17:30/START 18:00
料金:ADV ¥2,900


詳細はオフィシャルサイトで

関連タグ