mysound SPECIAL INTERVIEW!! 80KIDZ


mysoundが注目するアーティストのプレイリスト企画!第3弾は、2008年のデビュー以来、日本のダンスミュージック・シーンを牽引してきた80KIDZが登場です。

リリース間もない最新アルバム『5(ファイヴ)』は、HAPPYやKenKen(RIZE)とタッグを組んだシングル曲をはじめ、国内外のアーティストとの「コラボレーション」が軸になった、過去最高にキャッチーでバラエティに富んだサウンドが特徴。十八番のエレクトロはもちろん、フレンチ・ポップ風の曲があれば、異色のロック・ソング"Middle of Anywhere"のような隠し球(?)も。ジャンルや固定観念にとらわれない、80KIDZの真の魅力が味わえることをお約束します。

そんな80KIDZのALI&さんとJUNさんに、「春から新生活をおくる人たちへ捧げるプレイリスト」を作ってもらいました!お2人の意外な音楽的ルーツが覗けるかも・・・?









NEW RELEASE

  • New Album
    『5』
    80KIDZ

    2016.03.23 Release
    DDCB-12086 / ¥2,600 (税込)


  • アルバム/5/80KIDZ
    5
    80KIDZ

    • アルバム
    • 11曲収録

INTERVIEW



  • ――2014年の『FACE』に続いて、新作『5』も国内外から多数のヴォーカリストを迎えていますが、様々な音楽性を飲み込みつつもすごくキャッチーな作品だと思います。もともとは、どんなアルバムにしようという構想がありましたか?

    ALI&:今回が5枚目というのはあんまり意識してなかったんですけど、フィーチャリングをするっていうのは昨年の頭には決まっていたんですね。最初にHAPPYとKenKenさんとのコラボがあって、それを軸に考えていったので、自然と「じゃあこのタイミングで色々フィーチャリングしようか」とまとまっていった感じです。

    JUN:アルバム自体のコンセプトというよりも、「フィーチャリング」っていう軸がコンセプトにあって、それに肉付けしていきました。HAPPYとの"Baby"があって、KenKenさんとの"Gone"があって、年明けにもう1枚出そうかなっていう感じでEPの流れを組んで、その中でアルバムへ展開していく――というのはあらかじめプランとしてあったんですよね。そういう意味で、出来あがった曲にプラス・アルファを足していったというか、アルバムに向けてビルドアップさせていきました。

    ――前作は「90年代後半から00年代前半の要素を取り込んだ」と語っていましたが、ソングライティングから機材選び、レコーディングに至るまで、今作ではどんな部分にフォーカスしましたか?

    ALI&:80KIDZの「僕サイド」で作曲しているナンバー、つまりヴォーカル曲なんですけど、そっちでは実験的なことをやろうかなっていうか、今までとは違うやり方で作りましたね。自分の「手クセ」みたいなものもあるんですが、それ以外にもクラブ・ミュージックだとかポップスっていう概念を超える――もちろん、「ポップス」であることが軸にはあるんだけど――BPMがどうだとか、(曲の)展開がどうだというのはあんまり考えず、純粋にアウトプットできた気がします。

    JUN:僕は逆に「実験的なことをやろう」とかは全然考えなくて、いま作りたい感じのものを作っただけですね。まず純粋に曲がありきで、マネージャーとかALI&くんに一度聴いてもらってアドバイスをもらったり・・・。だから、基本的には「作りたいものを作る」に尽きます。

    ――「作る」という意味では今回、お2人には「春から新生活をおくる人たちへ捧げる」をテーマに、プレイリストを作っていただきました。まずはJUNさんから、1曲ずつエピソードを聞かせてもらえますか?

  • ワーキング・トゥギャザー/チリー・ゴンザレス

  • JUN:なんか、掃除とか引っ越しの準備が捗りそうだなあと思って(笑)。

    ALI&:あ、そういうこと!?「同棲しようぜ」的な??

    JUN:違うよ(笑)! なんかね、リズミカルで、キャッチーで、荷解きもどんどん進みそうじゃないですか。ゴンザレスはライヴも最高だし、『ソロ・ピアノ』シリーズも素晴らしいんですよ。

  • Kids (feat. Alfred Beach Sandal)/HALFBY

  • JUN:僕にとっては先輩のアーティストですね。この曲は最新アルバムの『INNN HAWAII』でラストを飾っている曲なんですけど、Alfred Beach Sandalのヴォーカルもまた良いんですよ。コード進行も「泣ける」感じですね。


  • JUN:ショーン・レノンもね、良いんですよ(笑)。新居の窓を空けた時のような……。

    ALI&:(爆笑)。たとえが無茶苦茶だな!

    JUN:なんか、リフレッシュされる感じ。〈グランドロイヤル〉から出たアルバム(1998年の『イントゥ・ザ・サン』)もぜひ聴いてほしいです。

  • デヴィルズ・ヘアカット/ベック

  • JUN:ベックはやっぱりルーツですね。

    ALI&:なんかさ、ベック聴いていた人って(フランク・)コジックのポスターを欲しがっていたイメージがある(笑)。僕もベックは好きで聴いてきましたけど、パッとそれを思い出しました。

    JUN:サンプリングが多用されていて、ラウンジとヒップホップとロックが融合した名盤かなと思います。「新生活に"Devil"ってどうなの?」って気もしますが、前向きだし良い意味の「ぶち壊し感」がありますよね。

  • Drop  (Ultimate Sensuous Synchronized Show Version)/Cornelius

  • JUN:これもやっぱりルーツっていうか・・・アルバム単位でも素晴らしいですね。ベースがめちゃくちゃファンキーで、グルーヴィーなんですよ。たまにクラブでかけるDJがいますね。

    ALI&:あらためてリストを見返すと、裏原系で渋谷系の男のコじゃん(笑)。

    ――では続いて、ALI&さんもお願いします!

    ALI&:まずはトラヴィスの“Flowers In The Window”。トラヴィスは高校生の時からめちゃくちゃ好きで。上京するタイミングでトラヴィスをずっと聴いていたんですけど、僕個人の中で彼らの曲と「新生活」にマッチするものが無かったので、そこは意識的にマッチするものを選びました。とにかくハッピーな感じですね、歌詞はあんまりわかってないけど(笑)。

    ――春っぽい雰囲気はありますよね。

    JUN:窓を空けた時のそよ風が……(笑)。

    ALI&:そして花粉がめっちゃ飛んでくるっていう(笑)。


  • ALI&:実は、この曲とアーティストの名前が一致したのってごく最近なんですよ。アホみたいに元気になる曲じゃないですか。「諦めんな!」的なね。80年代ってスゲーな、イケイケだな! っていうポジティブさというか。最近は彼の曲ばっかり聴いてます。

  • Everywhere/Michelle Branch

  • ALI&:この曲だけは楽曲的にどうこうじゃなくて、東京に出てきて就職したての頃、有線でめっちゃ流れてたんですよ。だから、社会人になって環境がガラッと変わった当時の心境を思い出すんです。個人的にも忘れがたい1曲ですね。

  • Orpheus/Ash
    Orpheus
    Ash

    • シングル
    • アルバム

  • ALI&:80KIDZを結成する前に、<フジロック・フェスティバル>でライヴを見たんですよね。それがすごく印象深くて、それからアッシュは音楽的な部分だけじゃなくずっと好きなバンドです。自分がリフレッシュされる気がするし、彼らのことを知らないリスナーでも取っ付きやすいですよね。ロックが好きなユーザーは、ぜひ新生活にアッシュを聴いてみては? という提案も込めて。

    ――アッシュはこの曲が収録されたアルバム(2004年の『メルトダウン』)が最高ですよね。

    ALI&:僕も『メルトダウン』が一番好き。シャーロット(・ハザレイ。現在は脱退)の良さがすごく出ていますもんね。余談ですけど、"Middle of Anywhere"のヴォーカルは最初、アッシュのティム(・ウィーラー)にオファーしたんですよ。今回はスケジュールの都合で実現しませんでしたけど、そのうち必ず彼に歌ってもらいますから!


  • ALI&:まあ、名曲ですよね。

    ――最近はSuchmosがモロにこの曲を意識したPVを作っていましたよね。我々の世代にとってはジャミロって少し懐かしいけど、彼らにとっては逆に新しいのかなって。

    JUN:話は逸れるけど、Suchmosみたいにファンクとかソウルをしっかりやろうっていうスタンスのバンドって、そんなにいなかったですもんね。それでいて、演奏も歌も上手いし。

    ――セレクトした理由は?

    ALI&:何度か聴き直してみたんですけど、「今この感じって出せないんじゃない?」と思うんですよ。なんか「カドが無い」っていうか、丸くて、あったかくて、ファンキーな感じ・・・。意図してやろうとしても、デジタルの録音では再現できないんじゃないかなって。ナチュラルにこれが出せていたのは羨ましいなあって思います。だから、新生活とか関係なくオールタイムで聴いてください!という気持ちも込めていますね。


ORIGINAL PLAYLIST

DISCOGRAPHY

PROFILE

2007年1月結成。オリジナル楽曲やリミックスがSNSを通じて瞬く間に世界中で話題となり、初のオリジナルCD作品『Life Begins at Eighty』(08年)はEPとしては異例のビッグ・セールスを記録。1stアルバム『This Is My Shit』(09年)、2ndアルバム『WEEKEND WARRIOR』(10年)、3rdアルバム『TURBO TOWN』(12年)を発表。2013年にはダンストラックEPシリーズ『80(ハチ・マル)シリーズ』を始動。2014年9月24日に現在の最新作である4thアルバム『FACE』をリリースした。これまでに<FUJI ROCK FESTIVAL>、<ROCK IN JAPAN>、<COUNTDOWN JAPAN>、<SUMMER SONIC>、<ULTRA KOREA>をはじめとするビッグ・フェスへの出演など、近年はライブアクトとしての大きな注目を集めている。

80KIDZアーティストページ

LIVE

■80KIDZ『5』RELEASE LIVE TOUR
日程:2016年5月3日(日・祝)
会場:大阪 心斎橋 JANUS
時間:OPEN17:30/18:00

日程:2016年5月4日(水・祝)
会場:愛知 RAD HALL
時間:OPEN17:30/18:00

日程:2016年5月7日(土)
会場:盛岡CLUB CHANGE WAVE
時間:OPEN17:30/18:00

日程:2016年5月15日(日)
会場:東京 LIQUIDROOM
時間:OPEN17:30/18:00


詳細はオフィシャルサイトで

関連タグ