「Arduino(アルデュイーノ)」で電子楽器作りにチャレンジ 第2回

「Arduino(アルデュイーノ)」で電子楽器作りにチャレンジ 第2回

ツマミを回してLEDの明るさを変える


音色だけじゃない。鍵盤や弦といった生楽器由来のものではなく、インプットのためのインターフェースも作ってみたい。そんな願いをかなえる「Arduino(アルデュイーノ)」を使った電子楽器作り。今回で2回目となります。

前回はArduinoの基礎を学ぶために、LEDを光らせるまでの手順を紹介しました。今回はArduinoで音を出すところを目指す……はずだったのですが、ちょっとその前に大事なパートを学んでください。それは上で記した“インプットのためのインターフェース”の部分です。

キーボードの鍵盤をイメージしてください。モデルによって異なりますが、多くの白鍵と黒鍵が並んでいます。それぞれの鍵盤を押すと、場所によって割り振られた音階の音が鳴りますよね。

これ、メカニカル面ではどのような構造となっているのでしょうか。

横方向に、ゲームのコントローラみたいな、押したら即座に反応するプッシュスイッチがずらり並んでいる? 半分正解です。

ある程度高価なキーボードには鍵盤にタッチレスポンス機能が搭載されています。この機能があることで、押したときの強さによって音の大きさ、音の立ち上がりの鋭さが変化します。通常のプッシュスイッチは押した(1)、押していない(0)しか出力できませんが、タッチレスポンス機能に使われているセンサーや、可変抵抗器などを使うことでMIDIのベロシティ(0~127)のように、入力の強さと出力の強さをリンクさせることができるのです。

今回はこの入力の強さと出力の強さをリンクさせることを学ぶために、やはりLEDに活躍してもらいます。ここでまず、今回行う過程を動画で見てみましょう。

10kΩの可変抵抗器を使ったコントローラを作る


入力の強さを変えられるパーツには様々なものがあります。ここでは10kΩの可変抵抗器を用います。ツマミ(ノブ)の部分を回すことで抵抗値を0~10kΩに変化させることができるパーツで、ミキサーや、アナログライクなシンセサイザーに使われているツマミ(ノブ)のパーツの正体がコレなんですね。

なお「小型ボリューム10kΩ」といった名前で売られているショップもあります。価格は1つ40~100円。ツマミの部分は別売りですが、1つ20円~で購入できます。黒いツマミの他にも銀色だったり白だったり、様々なツマミがありますし、白いツマミを好きな色に塗って仕上げてもいいですね。

10kΩの可変抵抗器使ったコントローラを作る

新たに用意した可変抵抗器はツマミをとりつける軸の部分を外側にして、Arduinoのブレッドボードの縦14、15、16列目、横I列目の部分に挿します。

可変抵抗器はブレッドボードの縦14、15、16列目、横I列目の部分に挿す

続いて、赤いジャンパワイヤでArduinoの下側にある「POWER」コネクタの5Vピンと、ブレッドボードの縦14列目・横F列目を結びます。同じように黒のジャンパワイヤで「POWER」コネクタのGNDピンと、ブレッドボードの縦16列目・横H列目、青いジャンパワイヤで「ANALOG IN」コネクタのA0ピンと、ブレッドボードの縦15列目・横G列目を結びます。

赤・黒・青のジャンパワイヤでArduinoとブレッドボードを繋ぐ(1)

赤・黒・青のジャンパワイヤでArduinoとブレッドボードを繋ぐ(2)

前回の手順と同じように、ArduinoとパソコンをUSBケーブルで接続して、パソコン側で「Arduino IDE」を起動。「Arduino IDE」のツールメニューから「Arduino/Genuino Uno」を選択します。

「Arduino IDE」のツールメニュー画面

ファイルメニューから、可変抵抗器が使えるサンプルプログラム「AnalogInput」を選択。そして「マイコンボードに書き込み」ボタンをクリックします。

ここでツマミを回してみましょう。LEDの明るさが変わったら成功です。

可変抵抗器をブレッドボードから離す


さて、ここで少し応用させてみましょう。
ブレッドボード上に可変抵抗器をセットしておくと、ブレッドボードのサイズ以上の入力インターフェースが作れません。自作の電子楽器作りにおいて、各パーツはいつしかブレッドボードから旅立たせるものです。そのために必要なのは、ハンダゴテとハンダです。

ハンダの基礎はこちらで学べます。
白光株式会社ウェブサイト(外部サイト) http://handa-craft.hakko.com/



自作の電子楽器作りにおいて必要なハンダゴテとハンダ

電線やパーツを溶かしたハンダで接合、冷ましてハンダを固めることで電気を通すことができる

中学校時代、技術の時間で使い方を学んだ方もいるでしょう。電線やパーツを溶かしたハンダで接合、冷ましてハンダを固めることで電気を通すことができます。

ハンダゴテとハンダはホームセンターや、大型の100円ショップで購入できます。ただしハンダゴテは100円ではなく500円ほどの価格がついています。ハンダは電子工作用の、径が細いものを選びましょう。

可変抵抗器はボリウムの軸を右に倒してピンを手前に向けた場合、上からArduinoの5V、A0、GNDピンと接合する

Arduino側で使うポートはさっきと変わりありません。可変抵抗器はボリウムの軸を右に倒してピンを手前に向けた場合、上からArduinoの5V、A0、GNDピンと接合します。これでブレッドボードを使ったときと同じように、LEDの光の強さを変えられるようになります。

ブレッドボードに挿す部分をニッパーで切り落とし、ジャンパワイヤの被覆を1cmほど剥く

Arduinoと可変抵抗器を結ぶ配線用リード線は、「Arduinoをはじめようキット」に含まれている、使っていない柔らかいジャンパワイヤを用いました。ブレッドボードに挿す部分(黒い熱収縮チューブと堅い単線)をニッパーで切り落とし、ジャンパワイヤの被覆(色のついたケーブル保護チューブ)を1cmほど剥きます。

この際にワイヤストリッパー(1000円~)と呼ばれる、被覆を剥くための工具を使うとカンタンです。ニッパーを使って剥くこともできますが、力の込め具合を間違えるとジャンパワイヤそのものを切断してしまうので要注意です。

ハンダ付けの様子

もし、いろいろな電子楽器作りにチャレンジしてみたいというなら、電子工作に向いたハンダゴテ、ハンダゴテを置くためのスタンド、ワイヤストリッパーなどの工具を用意するといいでしょう。作業がスムースに進みます。

ツマミとLEDの光

ツマミを回してみる

無事に可変抵抗器にジャンパワイヤを接合し、Arduinoにもジャンパワイヤを挿したら、ツマミを回してみましょう。

ツマミを回してLEDの光がついたり消えたり、強くなったり弱くなったなら成功

LEDの光がついたり消えたり、強くなったり弱くなったなら成功です。

今回は入力信号の強度を変えるという部分まで学びました。この可変抵抗器をコントローラとして、次回。音を出して、コントロールするところまで突き進みましょう。お楽しみに!


監修:中西 宣人 yoshihito-nakanishi.com
Text:武者 良太
Video:Tea Kato
Photo:Great The Kabukicho
Edit:仲田 舞衣

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