『グレイテスト・ショーマン』にハマったら!mysound的オススメミュージカル映画10選

『グレイテスト・ショーマン』にハマったら!mysound的オススメミュージカル映画10選

©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation


ここ数年、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞など数々の賞を受賞した話題作がこぞって「ミュージカル映画」という事態が起きている。
作品を成立させる上でストーリー以上に重要な要素を担っているのが音楽であるが故「映画は観ていないけど、曲だけは聴いたことがある…」誰にでもそんなミュージカル映画が存在するのではないか。
主題歌「This Is Me」がゴールデン・グローブ賞2018で最優秀歌曲賞(Best Original Song)を受賞し、世界規模で大興奮の渦を巻き起こしているミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』の公開にちなみ、mysound的オススメ「ミュージカル映画」を多方向から10作セレクトしてご紹介したい。

ミュージカル映画の基本3パターン

些か乱暴ではあるが、近年のミュージカル映画は特徴的に大まかに下記3つに分けることが出来るように思う。

1:「オリジナルがブロードウェイミュージカルなどの舞台を映画化した作品」
この場合、セリフ全編がミュージカル調で進んで行くケースが通例。
本家の舞台が大ヒットし「受賞作品の映画化」というパターンも多いので、鑑賞満足度は高い。例えば、『サウンド・オブ・ミュージック』『レ・ミゼラブル』『コーラスライン』『ANNIE/アニー』『NINE(ナイン)』『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』など、王道の名作揃い。

2:「楽曲、歌唱シーンありきで作られた作品」
『バーレスク』など、ストーリーパートは普通にドラマ展開するものの、ミュージシャンを主人公にしていたり、作中にLIVEや歌唱パートがあったりと音楽要素が強い作品の映画化も、ミュージカルというカテゴリで語られる事が少なくない。いわゆるジュークボックス・ミュージカルとしては『マンマ・ミーア!』の果たした功績は大きい。

3:「オリジナル脚本ないし原作にミュージカル演出を加え映画化した作品」
主人公の妄想部分をミュージカルとして表現するなど、通常ストーリーとのメリハリをつける演出時に 歌唱パートが差し込まれることが多いのが特徴。 例えば『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のミュージカルパートは、ビョーク演じる主人公セルマの妄想だ。『勝手にふるえてろ』でも松岡茉優の歌唱部分は、自身の妄想をカミングアウトする際に発動し、『ラ・ラ・ランド』でも同様に妄想や心象を表現する演出として起用されている。

こうした演出ルールを踏まえて鑑賞すれば、より一層ミュージカル映画を楽しむことができる。では、現在話題沸騰中の『グレイテスト・ショーマン』はどうか。


本作の主人公は、ショービジネスの原点を築いた実在の人物。下層階級から成功を夢見てエンタテイメントの頂点を目指すサクセス・ストーリーで、『ラ・ラ・ランド』の製作チームが手がけたパターン3の作品だ。しかし、男女関係、親子関係、差別…と複数のテーマが絡みながら、物凄いテンポでドラマチックに展開するストーリー、音楽、映像… 全方向完璧すぎる出来栄えで、間違いなく映画史に名を刻むであろう作品になっている。
「数年に1本位しか映画館には行かない…」という人がいるならば、その1本が本作です!と言えるほど、老若男女人種国籍を問わず万人向け。ヒュー・ジャックマンが歌う「The Greatest Show」と主題歌「This is Me」の両方で構成された秀逸な予告編を観ただけでも、その興奮度は伝わるだろう。
    • This Is Me/Keala Settle & The Greatest Showman Ensemble

      シングル

      257

      This Is Me
      Keala Settle & The Greatest Showman Ensemble

  • この作品を機に改めてミュージカル映画にハマったならば、是非以下の作品と楽曲もチェックして欲しい。

『ラ・ラ・ランド』

2017年度のアカデミー賞を筆頭に数々の賞を総なめにした大ヒット作で、ロサンゼルスを舞台に成功を夢見て奮闘する男女の切ないラブストーリー。
様々な賞レースでの受賞こそ「City of Stars」ではあるが、本作で一番印象に残っているのはやはり、この曲ではないだろうか?

『バーレスク』

本作が映画初主演となるクリスティーナ・アギレラと、ミュージカル映画の大先輩シェールの新旧ダブル主演キャスティングが見所。
こちらもやはり上の2作同様に、下層からエンタテイメント業界の頂点を目指すサクセス・ストーリー。このプロットはミュージカル映画の十八番と言える。
そんな本作、各映画賞での主題歌賞は流石にアギレラの出る幕なし! シェールが歌う「You Haven't Seen the Last of Me」が受賞している。

『マンマ・ミーア!』

公開当時「ミュージカル映画史上世界NO.1ヒット」という記録を樹立した超ヒット作であり、2018年夏には続編公開とABBAブームの再到来は確実! なので、予習復習を兼ね紹介しておきたい。ちなみに『レ・ミゼラブル』への出演も記憶に新しいアマンダ・セイフライドの続投や、なんと今回はシェールもキャスティングされており、ミュージカルに縁のある女優陣の登板に否応なく期待が高まる。
メリル・ストリープの熱唱!はこちら。

『レ・ミゼラブル』

ほぼ全編を歌唱パートが占めているという、ミュージカルの王道!
『グレイテスト・ショーマン』でも主演を務めるヒュー・ジャックマンが主演だが、もちろん全編通して唄っており、本作での歌唱が目に止まっての『グレイテスト・ショーマン』抜擢であることに疑いはない。
しかし敢えてここではジャックマン楽曲ではなく、アン・ハサウェイが歌う「I Dreamed a Dream」を紹介したい。なぜこの曲を選んだかは、映画を観てもらえばすぐに理解してもらえるはずだ。

『コーラスライン』

1985年公開の映画史に残る屈指の名作ミュージカル作品。
先ほども述べたようにミュージカルの十八番「サクセス・ストーリー」の権化的作品なので、未見の方は必見。そしてネタバレ厳禁。
代表曲「One」は、某ビールのCMで聞いたことがある!という人が多いかもしれませんが、元はミュージカル内フィナーレの楽曲です。
    • ワン/A Chorus Line Ensemble

      シングル

      257

      ワン
      A Chorus Line Ensemble

  • 忘れがちだが、ディズニー映画は殆どがミュージカル作品。近年では社会現象的に大ヒットした『アナと雪の女王』が最たる例だが、忘れてはいけないのが…

『ライオンキング』

映画が元になり舞台化した作品としても知られるが、2012年にはブロードウェイの興行収入でそれまでトップだった『オペラ座の怪人』を抜き、史上最高額を記録。劇団四季でも、今年連続20年目と驚異的ロングラン上演を続けている。
アニメーションというだけでなく、ミュージカル視点でディズニー映画を観てみると、各国版での歌唱の違いなどまた違った発見があり面白い。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』

ティム・バートン監督作品のこちらも、筆者的にはマスト。ストップモーション・アニメでミュージカルに挑んだ意欲作だ。


  • 最後に、ミュージカル作品のなかでも特異!? 特例!? と言った趣の作品2本を紹介してこの特集を締め括りたい。

『ロッキーホラーショー』

ミュージカル要素を軸にしたホラー&コメディだが、扱いとしてはカルト・ムービー的な所見もあり。「ミック・ジャガーが主役を熱望していた」「エルヴィス・プレスリーも出演に興味を示していた」「デヴィッド・ボウィのメイクアップ・アーティストが参加していた」など音楽業界トリビアも数多く存在する本作一番の見所は、1975年公開当時29歳だった若き日のスーザン・サランドンの「Time Warp」。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』

ミュージカルといえば、基本的に前向きで明るい趣のある作品が殆どのなか、映画史上最も暗い結末を迎える問題作。しかし本作も作品の骨格にはしっかりとミュージカル要素を取り入れており、ビョークの熱演と共に歌唱も存分に味わえる。何より本作の楽曲が他のどのミュージカル作品よりも秀逸なのは、劇中の列車の音や工場の音などが、そのまま音楽に馴染んでミュージカルパートに融合している点。

「悲しい」「泣ける」といった単純なものではないので、鑑賞にはそれなりの覚悟が必要…。筆者は終映後劇場内が明るくなってからも暫く座席を立つことが出来なかったほど、とにかく重い! とはいえ、公開年のカンヌ映画祭ではパルムドールを受賞し、深く考えさせられる作品なのでミュージカル映画を観尽くした最後の1本として、いつかは是非観て頂きたい。


Text:KOTARO MANABE

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